府県社に関するメモ

当サイトでは終戦直後に1148社あったと言われている県社のリストをできる限り復元したいと思っています。これに関して、色々と難しい問題がありますので、ここに記載しておきます。

・現状では、愛知県豊田市の六所神社の上宮・下宮ともに県社としている。
・現状では、筑波山神社の拝殿・男体山山頂本殿・女体山山頂本殿をそれぞれ県社としている。
・現状では、秋葉山本宮秋葉神社の下社・上社をそれぞれ県社としている。

・神奈川県横浜市の師岡熊野神社が県社から郷社に降格しているが、県社として扱っている。
・岐阜県羽島郡の笠松の八幡神社も県社から郷社に降格しているが、県社として扱っている。

つまり、以上については、当サイトにおいて県社の数が6社多く算出されてしまうかと思います。

・桑名宗社は桑名神社と中臣神社から構成され、現在でも三重県神社庁のサイトには別の神社として掲載されており、それぞれが県社であると考えられる(それぞれが式内社でもある)。
・浜松の五社神社・諏訪神社はそれぞれが県社指定されており、合併したのが1960年のことなので、終戦直後においては2社の県社とカウントできる。
・鳥取県の樂樂福神社は、かつては東西2社の樂樂福神社があったが、平成16年に東樂樂福神社に合祀となり、樂樂福神社となった。従って、終戦直後においては2つの県社であった。
・福山八幡宮は、かつては延広八幡神社と野上八幡神社という別の神社であり、それぞれが県社であったのが、1969年に合併して福山八幡宮となった。従って、終戦直後においては2つの県社であった。
・高知の別格官幣社である山内神社は昭和45年に旧県社だった藤並神社を合祀している。

以上については、当サイトにおいて県社の数が5社少なく算出されてしまうかと思います。

・長野県と群馬県に跨る熊野皇大神社は県社で間違いないが、2つの宗教法人であり、それぞれの県で別個に県社指定となって2社のカウントになるのかが不明。
・福岡県行橋市の大祖大神社・今井津須佐神社は現在でも2つの神社なのか、合併したのか不明。当時は2つの神社に対してそれぞれ県社指定されたようだが、現在の状況は不明。

以上については、当サイトにおいて県社が少なくカウントされてしまうかもしれない例です。ただ、明確な結論が不明なため、どちらも1社としてカウントしています。

・火男火売神社の下宮・中宮・上宮をそれぞれ県社としていたが、下宮と中宮の県社列格または昇格年月が異なるらしいため下宮と中宮は別の神社と考え、下宮・中宮を県社、上宮の社格はなしとして、2社が県社となるように変更した。

・神奈川県海老名市の有鹿神社の由緒書に「明治6年(1873)、有鹿神社は県社に列せられたが、海老名の総鎮守として郷社にとどまり、明治43年(1910)、神饌幣帛料供進社に指定された」とある。しかし、降格した年が記述されておらず、曖昧な表現である。県社の資格があり、昇格の内示を受けたが、郷社に留まったと読めるので、これは一度も県社に列格していないと解釈する。

・福井県南条郡の新羅神社を県社としているが(福井県神社庁による)、由緒書に県社に関する記述がなく、郷社の間違いの可能性がある。「明治十三年二月四日に郷社に列せられた」「大正元年八月二十六日に神饌幣帛料を供進する神社に指定された」とあるだけである。社号標も郷社となっている。

・高良大社の本殿に県社(名神大社論)であった豊比咩神社が合祀され、豊比咩神社は廃絶。これが1936年(昭和11年)の出来事であり戦争前の話であるので、終戦直後の1148社には含まれないと解釈する。その前に府県社のリストから除外されたものと考える。

・戦争で破壊された沖縄の旧県社浮島神社の仮宮が波上宮の境内社となっているが、これについては波上宮とは別にデータベース登録をし、県社の検索で表示されるようにした。

・対馬の鶏知住吉神社について、複数の情報源で確認して県社としているが、長崎県神社庁のサイトでは郷社となっている。由緒書や社号標での県社の確認はできておらず、社格情報を訂正する可能性がある。
⇒ 神殿大観によれば、1942年(昭和17年)10月に県社列格または昇格とのこと。

・熊本大神宮が県社であったという情報が複数のサイトにおいて見られるが、由緒書や社号標での県社の確認はできておらず、現状では県社として扱っていない。

・木曽の御嶽神社の王滝口と黒沢口は別の神社で、それぞれ県社と認識している。少し前までは王滝口のみが県社と認識していたのだが、複数のサイトで黒沢口も県社となっていたため、当サイトでも県社としたのだが、由緒書や社号標での県社の確認はできていない(もっとも、王滝口も確認できていないが、こちらは間違いなさそう)。
⇒ 神殿大観によれば、それぞれ県社だった。

・長野県飯田市の大宮諏訪神社について、由緒書によれば「昭和7年12月20日郷社に列した」とあり、県社昇格情報はないが、全国神社名鑑によれば県社だそうである(ただし、ネット上の情報であり、直接確認していない)。当サイトでも現状は県社として登録。

・滋賀県甲賀市の2つの川田神社のうち土山町の方は本当に県社なのか。ウィキペディアをはじめとして県社としているサイトがかなりあるので、現状では当サイトでも県社としているが、水口町の方が県社列格年月がはっきりしているのに対して土山町の方は確認が取れない。そして、村社としているサイトも複数ある。由緒書でも社号標でも県社の確認が取れず、神社としても村社クラスに感じられる。

・奈良県の下部神社は色々なサイトで県社となっているので、当サイトでも県社としているが、各種資料の「昭和20年12月22日県社格として認められた」のような表現が不明瞭で疑わしいと思っている。これだと県社に昇格する資格があると認められただけとも読める。県社昇格の資格があると認められても、昇格の内示を受けても、そのままになってしまった例はたくさんある。実際に県社となったことを明確に示すものは現時点では発見できていない。

以上については、特に新たな事実が発見されなければ、とりあえずこのままにしようかと思いますので、県社の数には影響しません。ただ、事実がどうなのかはどれも微妙な問題ということです。訂正の可能性はあります。

・全国の指定護国神社は府県社相当とされているが、例えば、福井県護国神社、愛媛縣護國神社、岡山縣護國神社、山梨縣護國神社の由緒書には、県社である旨が明記されている。全国51社の指定護国神社は全て府県社という扱いなのだろうか。終戦時の府県社の数1148社というのは、この51社の指定護国神社を含むものだろうか。

ただ、逆に、長崎県神社庁のサイトでは指定護国神社である長崎縣護國神社の旧社格の欄が空欄になっており、指定護国神社ではない島原護國神社の旧社格欄は県社となっているという例がある。

以上については、現状では扱いがわからないのですが、指定護国神社が明確に府県社という結論になれば、あと51社の府県社が存在するということになります。
⇒ その可能性はほとんどなくなりました。51社を加算すると1148社を大幅に超過することが判明したためです。

・以下の神社について、神殿大観に府県社としての情報が掲載されており、正しいのかもしれないが、確認が取れていないため、現状では府県社としていない。ただし、神殿大観には府県社列格または昇格の年月(年のみの場合あり)が具体的に記載されており、信憑性は高いと思われる。

・大阪府池田市の亀之森住吉神社
・兵庫県たつの市の賀茂神社
・長崎県の松森天満宮
・埼玉県の鎌形八幡神社
・群馬県高崎市の大森神社
・奈良県大和郡山市の柳澤神社
・福島県耶麻郡の土津神社
・山形県鶴岡市の下山添八幡神社
・山形県酒田市飛島(離島)の小物忌神社
・秋田県能代市の八幡神社
・愛媛県松山市の星ケ岡神社(愛媛県神社庁にも掲載されているが、所在地が曖昧であり、鎮座地の星岡町を探しても神社を見つけることができない。近くの王子八幡神社に合祀になったという情報があるが、その確認も取れていない)
・大分県豊後大野市大野町の八坂神社
・大分県杵築市山香町の八旗八幡神社
・北海道の旭川神社


■2022年3月2日現在の状況

・当サイトに登録されている府県社数は1246社。
・1社分多く算出されてしまっていると思われる。差し引いて実質1245社が判明。
・1245社は1148社を大幅に超過している。

本日で県社の情報入力は一段落です。色々難しい問題はあるにしても、終戦直後の府県社1148社という従来の説は間違っていると思います。神社本庁でもきちんと管理できておらず、実際にはもっと多くの府県社が存在していたと思います。府社を除いた県社の数とすれば少し近い数字にはなりますが、やはり数字が合いません。

府県社といっても、超有名神社から寂れてしまった神社、合祀されてしまった神社まで色々あるなあと感じました。由緒書や社号標では確認できない神社はたくさんあり、府県社でもほとんど何も情報がない神社もありました。

式内社ほどではないにしても、もう既に誰にも本当のことはわからないというのが、今回の作業を通しての感想です。

■2022年2月28日現在の状況

・当サイトに登録されている府県社数は1186社。
・3社分多く算出されてしまっていると思われる。差し引いて実質1183社が判明。
・1183社は1148社を大幅に超過している。間違って府県社として登録されている神社や郷社以下に降格した神社等もあるであろうが、1183社のほかにも確認が取れていないだけで府県社の可能性がある神社がある。終戦直後の府県社の数が1148社というのは色々なところで書かれていると思うが、こうなってくるとこの数字自体がかなり疑わしいと考えている。神社本庁として厳密に管理できていたものでもないのかもしれない。

■2022年2月27日現在の状況

・当サイトに登録されている府県社数は1144社。
・4社分多く算出されてしまっていると思われる。差し引いて実質1140社が判明。
・1140社は1148社の99.3%に相当する。

■2022年2月26日現在の状況

・当サイトに登録されている府県社数は1121社。
・8社分多く算出されてしまっていると思われる。差し引いて実質1113社が判明。
・1113社は1148社の97.0%に相当する。

仮に、指定護国神社を全て府県社として扱ってよいということであれば、
・1113社+51社で1164社となってしまい、1148社を完全に超えてしまっている。

従って、上記の3)の可能性は無くなったと思います。やはり指定護国神社は府県社相当であって、府県社そのものではなく、1148社には含まれていないと考えられます。

■2022年2月23日現在の状況

・当サイトに登録されている府県社数は1108社。
・8社分多く算出されてしまっていると思われる。差し引いて実質1100社が判明。
・1100社は1148社の95.8%に相当する。

仮に、指定護国神社を全て府県社として扱ってよいということであれば、
・1100社+51社で1151社となってしまい、1148社を超えてしまっている。

従って、以下の可能性などが考えられます。

1)現在把握している以上に当サイトで府県社を多く計上してしまっているが、見落としている。
2)微妙な県社判定が間違っていた。例えば、鶏知住吉神社が郷社だったのようなもの。
3)指定護国神社は府県社1148社に含まれていなかった。

今現在は府県社の登録数が微妙なため判定不能です。ただ、例えば府県社があと10社見つかったとしたら3)の可能性が高くなるかと思います。逆に、指定護国神社が明確に府県社であることが判明すれば、現時点で府県社1148社のリストはほぼ復元できており、いくつかの神社が何かの間違いで県社として計上されてしまっていることになります。


以上はあくまでも、現段階で把握している範囲のことですので、常に訂正の可能性はあります。何か発見されれば随時更新していきます。

最終更新日 [2022.03.10]

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